元越山頂にある天測点の石碑
星(恒星)を観測して座標(経度、緯度)を決める測量を天文測量といいます。天測点はこの天文測量を行う測量標のことをいいます。国土地理院が、昭和26年から昭和33年の5年間で全国に48点の天測点を設置しました。大分県はこの元越山と姫島の二ヶ所です。天測点が設置された当時の観測機器はカールバンベルヒ製70mm子午儀で大変に重く、観測台が必要でした。そのため、わざわざ観測台を持ち運ぶこともなく、さらに繰り返し測量にも便利なように天測点が設置されました。昭和32年に機器の改良により軽量のアストロラーベが開発され、昭和34年以降は天測点は設置はせず、現在までに約450点の三角点上で、天文測量を実施しています。 ただし、現在では星を観測して求めていた鉛直線偏差などの物理量は、GPSなどの宇宙技術を用いることにより求められるようになり、天測点での星の観測は現在行っていないようです。 |
元越山は見晴らしも良く1等三角点がある。 | 下の大きな石碑にある天測点のプレート |