くじゅう連山の扇ヶ鼻と肥前ヶ城は竹田市の久住町側から見ると大きな山容で、どっしりとした感じがする。しかし、これらの山は牧ノ戸峠からだと西千里に向かう途中にあり、登山道から見るとあまり高く見えないので、素通りして星生山や久住山に登ることが多い。
 今回は職場の仲間と久住登山を計画していたのだが、午後に別の予定が入り、私たちだけ別行動で肥前ヶ城と扇ヶ鼻に登った。山頂からの展望は良く久住高原や阿蘇山が目の前に見える。この日は久住のまわり全体が雲海のようになっていて、阿蘇山は高岳のみが雲の上に山頂を見せ、祖母山や傾山もかなり離れたところにその山頂をのぞかせていた。
 朝の9時半頃牧ノ戸峠から登って行ったが、その頃あたりは霧が立ちこめていて普段は見える三俣山などが見えなかった。しかし、この霧のおかげで木々の枝には霧氷が着き、扇ヶ鼻の分岐に付く頃には霧も晴れ朝日を浴びた霧氷が美しく輝いて見えた。
 下山時には星生山はもとより三俣山も間近に見え、遠くには由布岳の双耳峰のみが雲の上に見えるなど、この時期ならではの素晴らしい風景を楽しむことができた。牧ノ戸峠からのくじゅう雪中登山は峠まで車で行ければ夏場より疲れは少なく、装備さえしっかりしていれば皆さんにお勧めのルートだと思う。
竹田市久住町肥前ヶ城(1,685m)扇ヶ鼻(1,698m)

2006/1/28










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私の評価 登山道 標識整備 山道展望 山頂展望 草花自然 運動量等 周辺整備 温泉施設
★★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★
 九州横断道路(やまなみハイウエー県道11号)の牧ノ戸峠から登った。
 肥前ヶ城、扇ヶ鼻とも標高点があるが三角点はなく、位置関係は西千里を挟んで星生山の南側になる。
 地図をクリックして牧ノ戸峠からのルート

−1−
 県道には積雪がなかったが、牧ノ戸峠駐車場にはまだ積雪があり、気温も低く凍り付いているところも多い。
 この日も県内外から多くの登山者が訪れていた。


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 くじゅう連山への表登山口ともいえる牧ノ戸峠から登り始める。
 標高1,333mなので360m程の標高差を登ることになる。(9:28)


−3−
 沓掛第一展望台までの上り坂は真っ白の雪に覆われていた。
 いつも思うが、この坂道は準備体操などしてできる限りゆっくり登りたいところだ。


−4−
 低い雲に覆われているが、沓掛第2展望台近くからは木々に霧氷が付いているようで嬉しくなる。



−5−
 沓掛第1展望台を振り返ると登山道には雪が多く積もっている。
 下山時にはこの登山道でソリ遊びをしている人を多く見かけた。


−6−
 周りはガスに覆われてほとんど見えず、沓掛第2展望台での休憩もそこそこに、沓掛山山頂方向に登る。
 設置されている寒暖計はマイナス3度だった。


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 普段は前方に三俣山や星生山などが見えるが、沓掛山頂付近がやっと見えるくらいだった。



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 普段は素通りするが、沓掛山の山頂にも久しぶりに登ってみた。
 下山時にも登り、いつもの三俣山など展望することができ遠くに由布岳の双耳峰が見える。

−9−
 沓掛山からの下りはかなりきついが、梯子やロープなど取り付けられていて雪道でも上り下りはかなり助かる。



−10−
 沓掛山からおりて霧氷が付くアシビなど灌木の中を登るが、この時間もまだあたりの霧は晴れてくれない。
                 (10:20)



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 沓掛山から扇ヶ鼻分岐まで、少し平らな尾根道を歩く。
 このあたりは風が強いのか周りの木々は地べたをはっているように見える。



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 扇ヶ鼻分岐に向けて少し上りとなるが、霧氷のトンネルを通るように緩やかに登って行く。



−13−
 いつしかまわりの霧も晴れてきて、扇ヶ鼻の山頂付近も見えるようになり、朝日に照らされた霧氷がまぶしく見える。



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 霧は晴れ足元にも日差しが差し込むようになると、今までは感じなかった雪を踏みしめるキュッキュッという音が気持ちよく耳に響く。


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 星生山の西側も霧が晴れ、山頂付近も見えてきた。





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 扇ヶ鼻分岐を過ぎ、星生山を正面に見ながら西千里へと登っていく。
 空にはひとかけらの雲もなくなり真っ青な青空が広がる。


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 西千里に入ると見慣れた久住山頂が正面に見え、ゴツゴツとした星生崎の岩を登る登山者が見えている。




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 久住山頂に向かう仲間と別れて、肥前ヶ城に登る道を探すが、この時期あまり登る人もいないようで踏分道は少ない。



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 山肌に少し残る登山道をたどりながら山頂を目指して登る。
 途中大きな岩があり、その脇を通る登山道を山頂方向に進む。



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 山頂に近づくにつれて山肌はなだらかになり、どこが山頂なのかはっきりしなくなる。
 前方には阿蘇山が目の前に見えるはずだが、雲海の中に高岳のみ頭を出している。


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 肥前ヶ城の山頂碑は平らな山の上に置かれていた。
 展望は良いが達成感があまりないせいか登る人は少ないようだ。(11:30)
 


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 肥前ヶ城から見た扇ヶ鼻は谷間の向こうにその山頂をしっかりと見せつけていて、ハイカーが登ってくれるのを待つようにそびえている。


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 肥前ヶ城の山頂付近で昼食の後、西千里の星生山分岐あたりに下り、扇ヶ鼻の分岐に戻っていく。



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 扇ヶ鼻分岐からの登山道ははっきりしていて、雪道にも多くの靴跡が残されていた。



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 昼過ぎになり、登る時にあった霧氷もあたりにはなくなり、青い空の下雪を踏み分けて登る。



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 雪道を登りきると一度平らな尾根に出て、その向こうに岩肌のある扇ヶ鼻山頂が見える。



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 平らな尾根を登っていくと山頂の近くに赤川に下る分岐があり、標識が立っている。
 以前赤川からアシビのきれいなころ登ったことを思い出した。


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 山頂付近にはいくつかの大きな岩があり、その間に山頂碑が見えている。
 雲海はまだ残っていて阿蘇山の高岳がのぞいて見える。(12:15)
 久住山や星生山などのパノラマも素晴らしい。


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 扇ヶ鼻の山頂には三角点はないものの登る登山者は多いようで、山頂碑の他いくつかのケルンも見受けられた。
 下山は沓掛山を通り牧ノ戸峠に下った。


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