北海道 利尻山(1,721m) |
2002/7/13
深田久弥氏の日本百名山では一番目に紹介されている利尻山は、利尻富士とも呼ばれ、遠くから見ると島全体が一つの山で出来ているように見えます。(当日は雨で、写真でしか見ていませんが) 山の高さは九州の久住山(1,791m)より低いのですが、登山口は海抜5m位にあり、登る高さは格段に違うことがわかると思います。 7月としては28年ぶりに北海道に上陸した台風6号くずれの低気圧の影響で、天気は連日すぐれず、小雨の中、午前4時半利尻北麓野営場を出発し、鴛泊コースを登りました。(文中のリンクには利尻島のパンフレットから晴天時の写真を掲載しています。) 登る途中6合目くらいで、礼文島や稚内方面がほんの少し望めたのですが、あとは小雨や霧の中、高山植物のきれいな花を見ながら黙々と頂上を目指しました。 利尻島の東側から登る沓形コースと合流する9合目から上はガレ場で、ロープを頼りながら登っていき、やっとの思いで山頂に着いたのですが、最北の名山に登った充実感や高山植物に疲れを癒やされました。 |
利尻島は北海道の宗谷岬の西側、日本海に浮かぶ島で、北西にある礼文島と共に高山植物の花が多く、7月には多くの観光客が訪れます。 大分から福岡空港までは車で行き、新千歳空港、利尻空港と飛行機を乗り継ぎ、午後3時頃に到着しました。 |
利尻北麓野営場までは、島の北側の鴛泊で2泊しました「簡易宿舎マルゼン」の車に送ってもらいました。 登山口の標識はここにはなく島のまわりを取り巻く道路にありました。 午前3時過ぎに起こされ、寝ぼけていたのか写真はブレています。 04:30 |
||
日本の名水100選の「甘露泉水」までは道も整備されていて、一般の観光客も多く訪れているようです。(登るときは誰もいませんでしたが、下りてきたときには観光客も水を汲んでいました) このあたりが3合目となるようです。 |
5合目でちょっと一息。 小雨の中、山が見えていますが、利尻山頂ではなく8合目くらいの長官山かもしれません。 利尻山頂はその山の向こう霧の中のようです。 05:41 |
||
ほんの少しの時間でしが、花の浮島礼文島がすぐそこのように見えました。 06:03 実は、予定していた登山を、台風による強風のため翌日に変更し、前日は船で礼文島まで渡り、桃岩まで行ったのですが、雨で利尻山は見ることが出来ませんでした。 |
6合目あたりでは雨もやみ、少し視界が開けてきましたが、見えるはずの鴛泊港あたりはほんの一瞬見えただけでした。 標識には「6合目、第一展望台」と書いています。 06:10 |
||
8合目の長官山(1,218m)にある石碑。 ここから利尻山頂が見えるはずなのですが、、、、、 (利尻山頂まで標高差約500m) 何でも第3代の北海道庁長官が、利尻山に登り、ここまで登って引き返したことから、この名前が付いたと言われています。 それにしてもよくぞここまで重たい石碑を運んだものだと思いました。 07:48 |
8合目と9合目の途中にある利尻山避難小屋です。 前日は強風のため、この小屋に泊まって明け方に登頂したと言う人とすれ違いました。 利尻山もですが、途中にトイレは無く携帯トイレの携行を進めており、小屋の裏にはテントで囲った携帯トイレブースがありました。 08:08 |
||
ついに9合目まで登ってきました。でも、立て札には「ここから正念場」と書かれています。 この先高山植物はきれいに咲いていたのですが、登山道はきつく足場も一段と悪くなってきました。 08:46 |
山頂のすぐ下あたりは文字通りのお花畑で、ハクサンイチゲやミヤマアヅマギクなどたくさん咲いていました。 (クリックして大きく) 09:38 |
||
山頂手前では断崖絶壁の谷底から風が吹き上げてくる馬の背を越え(霧で足もとが見えないので恐怖感はありませんでした)、やっと山頂の祠が見えてきました。 雨にもかかわらず多くの登山者がいて、さすが百名山だなと思いました。 09:51 |
利尻山北峰(1,719m)に到着です。 途中7合目あたりで、おにぎりを一つ食べたくらいで、ほとんど休まず登ったのですが、利尻北麓野営場から5時間半ほどかかりました。 ここから2mほど高い南峰(1,721m)がすぐそこに見えるはずなのですが、霧が濃くなりあたりは何も見えません。 09:52 |
||
以下、利尻山で見かけた高山植物の一部です。 エゾハクサンイチゲ(左)とエゾカンゾウ |
イワギキョウ(左)とエゾノコギリソウ | ||
ゴゼンタチバナ(左)とチシマフウロ | エゾツツジ(左)とミヤマアズマギク またいつか利尻に行ける日を楽しみに、、、、、 |
2018/06/08一部修正