豊後大野市 大障子岩(1,451m) |
子供の頃育った竹田市の高台から祖母山や傾山の方向を見ると、その手前に大きな山脈が続いているのが見えていたのですが、祖母山からつながる大障子岩や障子岩だと知ったのは、かなり後になってからのことです。ただ、障子岩の盛り上がった山容は昔から記憶の中にありました。 祖母・傾山の縦走路の端っことなる上畑にある健男社から障子岩を経て祖母山に向かうハイカーは多いようで、この日も20台ほどの自家用車が県道沿いに駐車されていました。 大障子岩(1,451m)に直接登るには竹田市の白水(しろうず)からと豊後大野市緒方町の下尾平から登るルートがあるようですが、下尾平の林道から入り込んで登ることにしました。 県道から林道に入り込んですぐのところに登山届用のポストがありますが、登山口は砂防ダム工事用の道路を500mほど上ったところから奥嶽川の支流沿いに入り込んで登ることになります。 人工林の中を進んで自然林になる頃に川沿いに降りて何度か谷川を渡りながら登っていくと、八丁越の滝(愛しの滝?)があり、そこから右ルート左ルートに分かれて八丁越の下に出ます。上りは左側のルートを登りましたが、右ルートは新道のようでかなり勾配が急でした。 八丁越えから大障子岩の手前のピークあたりは展望もよく、尾平越や旧尾平鉱山あたりまで展望できます。手前の岩場から一度下って回る込むと縦走路に出て、すぐ左側が大障子岩の山頂となります。山頂北側の岩場は展望がよく、阿蘇山からくじゅう連山まで見渡せました。 |
私の評価 | 登山道 | 標識整備 | 山道展望 | 山頂展望 | 草花自然 | 運動量等 | 周辺整備 | 温泉施設 |
★★ | ★★ | ★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★ | ★ |
新しく開通した犬飼−大野町自動車専用道路から広域農道を通り、旧緒方町の上畑へ。 上畑から県道7号を尾平方面に向かい下尾平から鋭角に林道に入り組んだところが登山口となります。 地図をクリックして登山ルート。 −1− |
林道に入り込んで林道と砂防ダム作業道の分岐地点にある登山届け用のポスト。 ここから杉山に入る登山道もあるようなので、少し登ってみましたが、ボルダリングに適した岩があるものの、そこから上は道がなく最近は使われていないようでした。 −2− |
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平成19年度に新しく造られた砂防ダムの横の作業道を上って行きます。 自家用車はこの手前まで入り込むことができ、数台の駐車スペースがありました。 <タイムスタンプは途中の休憩も含んだ撮影時ものです> −3− 09:10 |
作業道の上部は行き止まりとなっており、その手前50m程のところから谷川に向かって入り込みます。 特に標識はありませんが、入口に小さなケルンがあり、登山道ははっきりしています。 −4− 09:15 |
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谷川から離れしばらくは杉の造林の中を登って行きます。 このあたりも登山道ははっきりしていて、杉の伐株に小石が乗せられていたりしてわかりやすいです。 −5− 09:37 |
尾根筋から徐々に右側の谷あいに降りてきて谷川沿いに登って行きます。 登山道がはっきりしないところもありますが、石小積みやテープを頼りに登って行きます。 −6− 10:17 |
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小さな標識を頼りに対岸に渡るところもあって、対岸の石小積みやテープを探して渡ります。 このあたりは小さな土石流のためか登山道が分かれているところもあり、上るときと下るときは別のルートでした。 −7− 10:24 |
小さな滝を過ぎてからは登山道の勾配は徐々にきつくなってきました。 このあたりの登山道ははっきりしていてわかりやすかったです。 −8− 10;26 |
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さらに登ると大きな岩の間を登るようになるなど、厳しさが一段と増してきます。 「愛しの滝」とはどんな滝なのか興味を持ちながら岩を登ります。 −9− 10:33 |
岩を登ると滝があり、「ここは古来より八丁越の滝」とかかれた標識がありました。 登山道はこの岩を左にして間を登って行きます。 −10− 10:37 |
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八丁越の滝からもいくつかの滝があり上部は水量は少ないものの、黒い岩の上を水が落ちていて風情があります。 これが「愛しの滝」とも呼ばれている滝ではないでしょうか。 −11− 10:46 |
滝の上部から登山道は左右に分かれます。左方向が旧道のようで、川を渡って登る方が新道のようです。 新道はかなり急勾配で、八丁越の下あたりで旧道と合流します。 −12− 10:50 |
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左ルートも最初の内は結構急勾配で登って行きます。 木々の間から時折尾根と思われる山並みが見えてきます。 −13− 10:56 |
途中ロープのある岩場もあり、右ルートの新道を通れば良かったなどと思いながら新緑の中をひたすら登って行きました。 この上部で最初の杉山ルートと合流するようですが、登山道ははっきりしませんでした。 −14− 11:01 |
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端尾根から少しずつ右側の谷方向に登山道は上るようになり、木々の間から大障子岩方向や本谷山などが見えてきます。 滝からの新道とはこの先の大きな木のところで合流しました。 −15− 11:20 |
新道と合流した後も八丁越までは何度か折り返した登山道となります。 このあたりも登山道ははっきりしていて歩きやすかったです。 −16− 11:46 |
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尾根を縦走するハイカーの声が聞こえてきて、上部も明るくなりもうすぐ八丁越だと感じてきます。 −17− 11:59 |
登山口からは3時間ほど経過して縦走路の八丁越に着きました。 竹田市白水からの登山道もこのあたりに出るようですが、十字路にはなっていないようです。 −18− 12:00 |
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八丁越から少し登った岩場に出ると南側は遮るものがなく、祖母山から尾平越あたりまでが展望できます。 今まで登ってきた谷間と、はるか下の方に旧尾平鉱山近くの建物が見えます。 −19− 12:18 |
一休みした後、登山道に戻ると前方に大障子岩の手前のピークが木々の間から見えています。 この先で少し回り込むように左方向に下り岩場となります。 −20− |
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山頂近くなると、大障子岩の本領ともいえる大きな岩が登山道に立ちはだかってくきます。(無理せず左側も迂回できます) 岩場からはアケボノツツジの花も多く見えますが、あまりゆとりはありません。 −21− 12:38 |
山頂手前のピークではロープを伝って岩を登るようになります。 この大岩も左側からも登ることができました。 −22− 12:48 |
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大障子岩の手前のピークから見た山頂付近。 あまりにも大きな岩なのでカメラに収まりきれない感じです。この上部で食事をすることとなりました。 −23− 12:55 |
手前の岩場から一旦鞍部に降り、山頂へは大きな岩を右側から回り込むように登ります。 −24− 12:55 |
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大障子岩山頂の岩場の右側を回り込みながら登って行きます。 このあたりを登っていく途中シャクナゲが大きなつぼみを付けていました。 −25− 13:00 |
山頂と従走路の分岐に到着するとすぐ左に上がれば大障子岩の山頂です。 この連休を利用して縦走するハイカーも多く、この日は祖母山まで行くようでした。 −26− 13:06 |
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大障子岩の山頂に到着しました。登山口から、かれこれ4時間が経過しています。 山頂は灌木に囲まれていて展望を遮りますが、この先の岩場に出ると大パノラマが広がります。 −27− 13:06 |
山頂手前のピークから見えていた大きな岩の上に出ました。絶景です。 正面に、その岩場のあるピークと池の原のピーク、その向こうに祖母山が悠々と聳えています。 −28− 13:08 |
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反対の東方向を見ると、子供の頃から見慣れた障子岩の盛り上がりが尾根の中央付近に見えます。 南東方向には傾山などが見えるはずですが、この岩場からは少し厳しかったです。 −29− |
北側目の下には竹田市側の登山口となる白水地区までが見下ろせ、目の前は遮るものがないので阿蘇山からくじゅう連山までが展望できました。 −30− |
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山頂の岩場で昼食の後同じ道を下尾平まで戻ることにしましたが、滝から上は新道を降りて行きました。 最初はスズタケの急斜面でロープも何カ所かにありました。(写真は途中から見上げたところ。右も同じ) −31− |
谷川が近くなる頃から灌木や造林の急斜面を降りるようになり、登山道ははっきりしないものの、テープは随所に巻かれていました。 山頂からの下山は3時間程でした。 −32− |
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杉山に咲いていた白い花 | 滝から上の登山道はモミジの新緑が | 従走路はアケボノツツジが満開 | まるで花のようなアケボノツツジの葉 |
山頂に咲いていた黄色いヒカゲツツジ | 谷川沿いの岩場に咲くスミレ | 山頂近くにはシャクナゲの蕾がたくさん | 下山時に見つけた白い花 |
2012/11/14一部修正