豊後大野市 障子岳(1,703m)
2008/9/14

 大分百山完登まであと3峰を残していて、それも祖母山系の縦走路にあり、登山口まで自宅から遠いことなどから二の足を踏んでいました。せめて尾平トンネルまで自家用車で登れないものかと、一昨年の崖崩れで通行止箇所の復旧を待っていたのですが年内には開通しそうもなく、この日朝早く自宅を出て尾平鉱山跡から黒金尾根を経由して障子岳と古祖母山に登ることにしました。今回は尾平鉱山跡から障子岳までの様子を紹介します。
 前日まで雨が降っていたので登山口までや縦走路の状況が気になりましたが、登山道の状況もよく、曇りがちの天気ながら深い霧やにわか雨にも遭わずに何とか下山することが出来ました。
 黒金尾根と川上渓谷との分岐あたりまでは割となだらかな登山道なのですが、分岐を過ぎるとほぼ直登といった感じの上りとなります。登山道には100mごとに標高を示す立て看板があって、川上渓谷展望所の800mから天狗の岩屋上部の1,500mまで原生林の中を黙々と登っていきます。
 最初の内は栂(ツガ)の大木で、その後ブナの林を抜け、上部ではクマザサの中を登り、足元には岩も出てきます。少しまわりが開けて天狗の岩場などが見えるようになると祖母山と障子岳との分岐に出ます。
 分岐から天狗岩、ミヤマ公園、烏帽子岩など何度かアップダウンを繰り返すと障子岳に着きます。尾平鉱山跡を8時20分くらいに出発し、天狗岩の近くで昼食を取り、障子岳に着いたのは午後2時半頃で、6時間ほどかかりました。

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私の評価 登山道 標識整備 山道展望 山頂展望 草花自然 運動量等 周辺整備 温泉施設
★★★ ★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★★ ★★ ★★
障子岳地図(クリックして大きく)  尾平鉱山跡の登山口までは豊後大野市緒方町原尻の滝から県道7号緒方高千穂線で22kmほどあり、米山から先は道路も狭くなるので、1時間近くかかるような気がします。


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 県道から分かれて奥岳川沿いに遊歩道を歩きます。
 入口には尾平自然観察ゾーンの案内図があり、すぐ下には公衆トイレもあります。
 ここからは宮原ルートで祖母山に登る人が多いようです。

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 川沿いの遊歩道は樹木が覆っていて日差しの差込はなく、ヒンヤリとした空気が気持ちよく感じました。



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 宮原ルートに通じる第1の吊り橋があります。
 かなり古いようですがまだまだ現役のようです。
 黒金尾根ルートはもう一つ上の吊り橋を渡ります。


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 川上渓谷入口までの遊歩道には祖母傾山系の自然などを紹介した案内板が建てられています。



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 第1の吊り橋から10分ほど川沿いを上ると、黒金尾根に通じる比較的新しい第2の吊り橋があるのでここを渡ります。
 下を流れる奥岳川の水もきれいで、川底の岩などもよく見えます。


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 第2の吊り橋からさらに10分ほど登っていくと建築用の足場を利用した橋が架かっているので、ここを渡ります。
 水面まで結構あって、足元は透けて見えるのですが、妻は難なく渡っていきました。


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 鉄の橋を過ぎた跡もいくつかの橋を渡りながら15分ほど川沿いに登り、登山口から1時間弱で川上渓谷と黒金尾根の分岐に出ます。
 左方向の川上渓谷で沢登り等を楽しむ人も多いようです。

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 黒金尾根では100mごとに標高を示した立て札が設置されていてペース配分の目安になると思います。
 川上渓谷展望所のあたりには標高800mの案内があって、天狗岩のすぐ下には標高1,500mの表示がありました。


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 標高900m付近の様子です。このあたりの原生林はツガの木が多いようです。
 800mからの100mを30分弱で登ったとこになります。


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 標高1,000mの標識がありました。この100mは25分ほどでしたが、30分おきに小休止しながら登りました。



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 標高1,100m付近ではスズタケが登山道脇に多く見られるようになります。
 1,000mの標識から20分ほどかかっています。



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 標高1,200m付近の状況です。樹木の種類が少し変わってきて栂(ツガ)の木が多く見られるようになりました。
 1,200mの標識の横にクロガネ八景「栂原生林」と書かれていました。
 この間の100mは20分ほどでした。

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 標高1,300m付近では木々の間から祖母山方向の山が少し見えるところがありました。
 1,300mまでの100mはキノコの写真などを撮っていたためか30分ほどかかっています。

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 標高1,400mのあたりでは、登山道の両側にスズタケが覆い被さるように茂っていました。
 この間の100mも30分近くかかっていました。

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 標高1,400mから15分ほど登ったところには水場があり、さらに5分ほど登ったところには「天狗の岩屋」と呼ばれている岩穴がありビバークできるようです。


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 1,400mの標識から30分ほど登ると標高1,500mの標識に出ました。
 このあたりになると上部が少し明るくなり、展望が開けるようになります。


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 祖母傾縦走路の天狗尾根分岐が近くなってきて、天狗岩の岩肌が大きく見えるようになりました。
 奥岳渓谷から傾山の方向が開けて、雲の合間から傾山が少し望めました。

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 標高1,500mの標識から20分ほど登って祖母山との分岐に出ることが出来た。
 尾平鉱山跡の登山口からは4時間40分ほど、川上渓谷の分岐からは3時間40分ほどかかりました。

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 少し古祖母山方向に歩いて振り返ると祖母山方向の雲が少し晴れて、縦走路がよく見えていました。
 山頂に登っていると思われる人の声は時折聞こえてくるのですが、山頂の雲は晴れてくれませんでした。


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 分岐から5分ほど尾根の縦走路を歩くと天狗岩への分岐がありました。
 行程が遅れているので、通り過ごしたところで天狗岩を見ながら昼食を取り先に進むことにしました。

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 昼食を済まし少し歩いたところに、ミヤマキリシマの株がある「ミヤマ公園」からの展望です、
 前方に見える岩場が烏帽子岩なのですが、その向こうの障子岳には雲がかかっていて山頂がきれいに望めません。

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 ミヤマ公園から烏帽子岩へは50m程下って70mくらい上るようになります。
 写真は烏帽子岩の手前から振り返ったミヤマ公園の展望です。



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 ミヤマ公園から20分ほど歩いたところに烏帽子岩への分岐がありました。
 このあたりではモミジの葉が少し紅葉していました。

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 烏帽子岩への分岐から10分くらい歩くといよいよ障子岳のようです。
 大きな岩がそそり立っていて、少し回り込むような感じで山頂に向かいます。


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 午後2時35分障子岳の山頂に到着です。
 途中休みながらゆっくり登ってきましたが、昼食の時間を含めて登山口から6時間以上経過してしまいました。

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 キノコ1 キノコ2   キノコ3  キノコ4 
渓谷沿いに咲くヤマホトトギス 黒金尾根上部のツルリンドウ  天狗岩近くの樹木の花 縦走路に咲くヤマアザミ
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