くじゅう連山を代表する山として知られる大船山(1,787.1m)は山群の東側に位置し、鉾立峠を挟んで西側に位置する久住山(1786.9m)と人気を二分しており、毎年6月上旬に行われるくじゅう山開きの山頂祭も交互に行われている。
 6月上旬のミヤマキリシマの咲く頃もいいが、これから秋にかけての紅葉が素晴らしい。今回は職場の仲間と坊ヶつるにキャンプし、みんながまだ眠っている5時前から二人で登り、雨ヶ池から長者原に出た。
 山頂からは阿蘇の山並みや、祖母山、傾山など南側の展望が素晴らしい。また、眼下に見える坊ヶつるキャンプ場や三俣山、平治岳などくじゅう連山も手に取るように見ることができる。
 長者原から雨ヶ池に向かう登山道は7月末の集中豪雨により、何ヶ所かで崩落しているが、危険な箇所にはロープが張られていて整備されている。雨ヶ池から坊ヶつるまでは以前と同じで大きな迂回ルートなどはない。今回は下山道を逆に紹介するので、詳しい時間は確認していないが長者原から山頂まで4時間は見てほしい。
竹田市久住町 大船山(1,787.1m)

2005/8/27








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私の評価 登山道 標識整備 山道展望 山頂展望 草花自然 運動量等 周辺整備 温泉施設
★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
大船山地図(クリックして大きく)  大船山には久住町の岳麓寺から入山公碑経由や鍋割峠、鉾立峠を経由して登るルート等があるが、今回は長者原から雨ヶ池越、坊ヶつるを経由するコースを紹介する。
 地図をクリックすると長者原からの登山ルート
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 玖珠郡九重町の長者原登山口。豊後中村などからのバスの便も良く、大分自動車道の開通により、福岡県や山口県などから訪れるハイカーも多い。
 後方に見えるのは指山と三俣山。


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 長者原登山口から自然観察路となっているたで原の木道を歩く。
 今年の7月にはラムサール条約に認定された貴重な湿原で、この時期サワギキョウの花が多く咲いていた。


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 雨ヶ池から坊ヶつる、平治岳、大船山への登山口となる自然歩道の入り口には、登山届けを入れるポストが設置されている。


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 自然歩道には湿原の案内など何ヶ所かに標識が設置されており、学習しながら登っていける。


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 集中豪雨で谷間が削られ何ヶ所かにロープが張られている。


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 一昨年通った時にはなかったと思うが、谷間の登山道には木道の敷かれているところもあり助かる。


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 以前から土石流で削られていた三俣山からの谷だが、今回の豪雨でさらに削られていてロープを伝って登らなければならなくなっていた。


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 大きな崩落から少し登ると長者原が展望できる場所があり、ベンチもあるので一休みしたい。
 ここを過ぎ小さな岩場を登ると雨ヶ池となる。


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 雨ヶ池には木道があり、雨の降らない時には不思議に思うかも知れないが、文字通り雨が降ると池のようになり、土の部分はかなり深くなる。


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 坊ヶつるはここから下りになり、灌木の中を歩くので、夏場も助かる。
 前方には大船山なども見えてくる。
 標識の左方向は「行き止まり」と書いている。

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 灌木の中は谷間の登山道がかなりえぐれているところもあり、脇道も何ヶ所かにできている。



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 登山道は九州自然歩道のルートにもなっているので、環境省などが設置した案内板があり、道に迷うことはない。



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 大船林道に出る手前では大きな土石流が起きており、登山道をふさいでいるが、木の枝などは切り払われているので、大きな障害とはならない。


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 大船林道に出ると正面に坊ヶつるキャンプ場が広がり、立中山、鉾立峠などが見える。



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 大船林道の分岐には法華院や坊ヶつるへの分岐の標識が立っているが、下山時に雨ヶ池方向に上らず大船林道方向に間違って進む人が時々いるので注意したい。


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 坊ヶつるキャンプ場の手前に小さな端があり、玖珠川源流の標識が立っている。
 川の水は冷たく、5分も入ってはおれなく、ビールもほどよく冷やすことができる。


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 夏休み最後の休日だったが、坊ヶつるのキャンプ場には私たち以外にも多くの人がテントを張っていた。
 後方の山は平治岳(ひじだけ)と大戸越(うとんごえ)。

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 キャンプ場のはずれにある避難小屋の先から登山道は大船山と平治岳へと分岐する。


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 大船山へは最初のうち岩場のある大きな灌木の中を上るが、登り切ると低い灌木になる。


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 低い灌木の途中で、立て中山への分岐があるが、そのまま沢沿いに登って行くと坊ヶつるキャンプ場が展望できるようになり、段原(だんばる)も近い。
 

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 段原の分岐に着いた時はガスが立ちこめて展望は良くなかったが、ここから北大船山や風穴に下って黒岳に登ることもできる。

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 段原から山頂方向に少し進むと大船避難小屋がある。
 早く登ったつもりだったが、すでに何人か登ってきていて休憩していた。


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 低い灌木の中を進み、前方が開けてくると大船山頂が目前に見える。岩場をひと登りすれば山頂だ。


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 遠くから見ると山頂近くまで木々に覆われているようにあるが、大船山頂付近はゴツゴツした岩を積み重ねたような感じだ。



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 大船山町の標識はそんなに新しいものはないが、標柱などいくつかあった。
 3等三角点「大船山」の標高は1,786.2mとなっている。


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 山頂直下の御池(みいけ)の周辺はまだ緑が濃いが、真っ赤に染まる日もそう遠くない。
 この日、祖母山方向は雲がかかっていて朝焼けが少し望めた。


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 西側には白口岳、中岳、久住山が望め、北側は三俣山と坊ヶつるキャンプ場や北大船山や平治岳、段原などが展望できる。


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