カタクリの花咲く雁俣山へ
2001/5/5

  昨年の春「くじゅう野の花の郷」でカタクリの花を初めて見ました。その時に別府から来られた方に、九州でもカタクリの花が自生している山があると聞きました。
 山の名前は目丸山、京丈山、雁俣山などで、矢部町の南に当たると聞いていました。
 5月の連休に入り、少し遅いかなと思いつつ出かけることにしました。大分からの日帰りは厳しいので、近くに泊まってからにしようとアチコチ電話しましたが、やはりこの時期は何処も予約でいっぱいでした。
 何とかなるさと、車を南に走らせながら近くの民宿に電話をし、泉村の葉木にある「民宿&ロッジ平家荘」さんのロッジに泊めてもらえることになりました。
 砥用町(ともちまち)から国道445線(離合も困難)を二本杉峠まで登り、そこから15分ほど下ったところにある川沿いのすてきな民宿で、囲炉裏の火を囲んで頂く山菜料理は格別でした。


 ちょっと見づらいのですが、矢部から熊本に抜ける国道218号線の砥用町役場付近から国道445号線に入り細いくねくね道を15分ほど登り、泉村に入ってすぐのところに二本杉というところがあります。そこが雁俣山の登山口となっています。
 吊り橋を渡った遊歩道から見た「民宿&ロッジ平家荘」の全景です。左側がロッジで、4部屋10人分のベッドがあり、皆でくつろげる広間もあります。中央部は民宿の宿泊棟。右側に食堂と囲炉裏の間があります。
 写真には写っていませんが、ヤマメの養殖場がこの右側にあり、その水を利用して発電もしていました。(上の地図の右下大字葉木字平というところ)
 雁俣山よりカタクリの開花が10日ほど遅いといわれている京丈山(きょうのじょうさん)の登山口も近くです。
雁俣山登山口駐車場  登山口近くの駐車場。峠の売店東山本店が管理していますが、駐車料金は徴収していませんでした(売店のご利用を)。
 駐車スペースはかなりの台数がおけるほど広いのですが、シーズンには観光バスも来るようなので、早めに駐車を。
 売店のヤマメの塩焼きや甘露煮、サツマイモの甘納豆がおすすめです。
 この日、京丈山に登るという人に話を聞くと「雁俣山のカタクリは4月25日頃がピークで、今日は少し遅いのではないか」と言われ、
少しがっかりしましたが登山開始です。
雁俣山山頂遠望  ピークは見えていませんが、駐車場付近から見た雁俣山(1315m)の山頂です。
 登山口の高さが、1,100m位
なので標高差約200mのハイキングコースといった方がよいくらいのコースです。
 1本のカタクリでも咲いていればと9時20分頃登り始めました。
 最初の分かれ道までは、ほとんど平らで軽四輪車でもこれるくらいの道幅があります。登山口からここまで10分ほどできます。
登山道1  登山道は、国体が開催されたとかで木の階段が造られていて登りやすいのですが、下るときには段差に注意したいです。
 原生林が多く残っており、ウグイス、シジュウカラ、コノハズク、コジュケイ、キツツキなどたくさんの野鳥の声を聞くことができました。
登山道分岐  山頂まで20分ほどのところを左に進とカタクリの丘を回って登れる道があります。
 ここから10分ほど灌木の中を進むと、熊笹などが無くなった北側斜面に出ます。

 そのあたりにカタクリの花が自生しており、ロープが張られて保護されていました。
カタクリの群生  初めて見る斜面に自生しているカタクリの花です。最盛期は過ぎているものの、まだまだ多くの花が見られました。
 この花の根から片栗粉が取れるらしのですが、この日は多くの写真を撮らさせていただきました。
カタクリの花  この日は曇り空で、朝10時頃でもあったせいか、花びらが完全に開ききっていないものも多くありました。
雁俣山頂標識  雁俣山頂(1315m)の標識。山頂は横に長く北西方面が開けており、緑川ダムや砥用町方面が見えます。
 また天気の良いときには阿蘇山や雲仙の普賢岳なども見えるようで、それぞれの方向を向いた柱の横の板にその山の名前が書かれていました。
雁俣山頂広場  横長い山頂にはベンチが備えられており、一休みしながら食事をとっている人が多くいました。
 また、山頂付近にはヒカゲツツジ(黄色い花)やミツバツツジが多く咲いており、周りの新緑に映えていました。
五家荘の新緑(クリックして大きく表示)  五家荘の新緑です。初めて行った五家荘ですが、その規模と新緑の美しさには圧倒されました。
 秋には山全体が紅葉するらしく、村内のすべての道路が一方通行になるそうです。(左の写真をクリックするとあなたも新緑の中に)
 なお、五家荘とは平家や菅原道真の子孫が追っ手を逃れて隠れ住んでいた、泉村の仁田尾、樅木、久連子、椎原(椎葉ではない)、葉木の五つの集落の総称だそうです。
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2017/04/20一部修正