北海道「大雪山」雨の旭岳登山
2001/7/6
少し早めの夏休みをいただき、北海道大雪山登山を計画しました。きっかけは、全日空の超割切符「全国どこでも10,000円」のキャンペーンを知ったことからです。 なかなか繋がらない予約電話に朝から挑戦していた妻だですが、7/4と7/8の福岡・札幌往復4人分を何とかゲットできたようです。 OBのSさんと日田のNさんにお声がけし、4泊5日の北海道大雪山登山を計画しました。登山のための宿泊場所は天人峡温泉と旭岳温泉を選び、1日が雨でも翌日は挑戦できるように設定しました。 九州は梅雨の中休みで、暑い日が続いており、うまくいけば十勝岳にも登れるのではないかと福岡空港から北海道に旅立ちました。 が、しかし。なんと北海道は連日の大雨です。やむなく7月5日は層雲峡や富良野などに雨の中のドライブとし、7月6日に再挑戦しました。 |
大雪山といっても多くのピークがあり、北側の層雲峡からは黒岳に通じるロープウエイがあり、南側の旭岳温泉からは北海道最高峰(2,290m)の旭岳に通じるロープウエイがあります。 今回は旭岳ロープウエイを利用し、旭岳−間宮岳−中岳分岐−裾合平−ロープウエイのコースを計画しました。 しかし、この日の朝方は雨がやんでいたものの、強風のためロープウエイは運休です。 やむなく、旭岳駅から姿見駅まで歩いて登ることとしました。(地図の左下から旭岳の間) |
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歩き始めて、20分あまりで一合目の標識がありました。木道も整備されており、景色も良かったが、時折「熊出没注意」の立て札があり、熊が出てきたらどうしようかなどと思いながら登りました。 北海道の山の木は九州の山と違い、ほとんどが空に向かってまっすぐ立っています。 |
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ロープウエイが強風のため朝から運行しておらず、やむなく登山道を登ったのですが、花や緑はことのほかきれいでした。 登山口付近では大きくなってしまった水芭蕉や、綿毛状態になっていたチングルマの花も所々で見ることができました。 |
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3合目付近からところどころに雪渓が見られ、緑に囲まれた谷間に現れた雪渓は、流れ落ちる滝の美しさとともに初めて見る光景で、疲れも忘れて見とれるほどでした。 | |
つかの間視界が開けたので振り返ると、旭岳温泉の山荘などが見え、遠くには雪渓の残る十勝岳連山を望むことができました。 | |
ロープウエイの姿見駅までもう少しというところ、大きな雪渓が登山道に横たわっていました。 この先には旭岳の山頂が見えるはずですが、ガスが出てきて視界が悪くなってきました。 |
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ロープウエイの姿見駅周辺には今を盛りと高山植物が咲いており、エゾツカザクラや、エゾコザクラ、チングルマ、ミネズオウなど多くの花が見られ、雨に打たれてはいましたが、その存在をしっかりアピールしていました。 |
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姿見の池はほとんどが雪に覆われていて、自分の姿を写して見ることはできませんでしたが、このころ晴れ間が少し出て風もおさまり、ロープウエイの運行も再開されたとのことでした。 (姿見の池を少し登ったところから見る、ロープウエイ姿見駅周辺) |
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旭岳噴火口の噴煙と残雪です。 ここ数日激しい雨が降り続いていたにもかかわらず、また、噴火口では地温も高いと思うのですが残雪が多く、さすが北海道と感心しました。 姿見の池から上はガレ場の続く登山道で、遠くの景色が見えないとつらいものがあります。 |
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午後は晴れてくるのかと期待したのもつかの間、だんだんと雲行きが怪しくなり、ついにはミゾレ混じりの雨が降ってきました。 何とか山頂は極めたいと雨合羽を着て、深いガスの中、黙々と山頂へと向かいました。 |
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旭岳名物ともいわれる、金庫岩(左)とニセ金庫岩(雨でぼけていますがこれ一枚しかありません)。果たして何億円入るのか検討もつかない大きな岩で、最初に名付けた人の気持ちもわかりそうです。 この岩が見えてくると山頂も近いはずなのですが、一段と激しくなる雨に、見上げる余裕もなく登っていきました。 |
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何とかたどり着いた旭岳の山頂です。霧と雨で、何もする気になれず、写真を何枚か撮って、折り返しロープウエイの姿見駅まで降りてきました。 一等三角点「瓊多窟(ぬたっく)」選点100年記念と表示がありましたが、三角点の名前は旭岳となっていません。 1900年(明治33年)9月に選点されて100年の記念に2000年9月に設置されたとのことです。 北緯 43゜39’40.1” 東経142゜51’29.8” 標高 2,290.3mとなっています。 |
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幸いにも帰りはロープウエイが運行していて、上り2時間のところをわずか10分で麓駅の駐車場に到着しました。 駐車場には冷たい雨にもかかわらず、キタキツネがちょこんと座って「餌をくれないか」と言わんばかりに待っていました。 かわいらしい仕草で、餌をやりたい衝動に駆られましたが、我慢して旭岳を後にしました。 今回は、雨で旭岳のみの登頂となりましたが、その雄大さにまた機会を見つけて挑戦したいと思います。 また、ロープウエイの部分を足で登った自信とその間の美しさが思い出として残りました。 |
2012/11/16一部修正