竹田市久住町 立中山(1464.4m) |
くじゅう連山のほぼど真ん中にある立中山(たっちゅうざん)は坊ヶつるの南側に位置していて、くじゅう中岳と大船山のちょうど真ん中あたりにある1464.4mのなだらかな山です。 周りには1700mクラスの山が多く、立中山は大船山の尾根のように見えますが、山頂には4等三角点「鉢の久保」があります。「たっちゅう」の読みは「塔頭(たっちゅう)」からきているのかも知れませんが、山頂には高僧のお墓や屋敷跡のようなものはありませんでした。また、大船山との間の窪地は「鉢窪」と呼ばれています。 この日家族と法華院温泉山荘に泊まって、普段あまり登らない山に登ってみようと、竹田市久住町の沢水展望台近くから法華院温泉を目指して、くたみわかれから鍋割峠、鉾立峠に出ました。鉾立峠で昼食を済まし、そこから立中山に登り、反対側の大船山登山道に抜けることとしました。 鉾立峠から立中山までは30分足らずで登ることができ、曇り空ではありましたが、坊ヶつるや法華院温泉、目の前には雄大な三俣山がそびえていますし、大船山やくじゅう中岳もよく見えます。 立中山山頂から大船山登山道までのルートは緩やかな下りですが、あまり通る人がいないようで、樹木が登山道に覆い被さっていて歩きにくいです。少し開けたところまで下ると谷川に出て、そこから20分ほど上ると大船山登山道に出ます。その頃午後3時を過ぎでしたが、雷が鳴り出して雨が降り始めたので、カッパを着て坊ヶつるに降りることにしました。法華院温泉には午後4時過ぎに着き、まずは温泉に入り生ビールで乾杯しました。 |
私の評価 | 登山道 | 標識整備 | 山道展望 | 山頂展望 | 草花自然 | 運動量等 | 周辺整備 | 温泉施設 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ |
レゾネイトホテルくじゅう近くからもくたみわかれに出ますが、7月の豪雨で通行止めでした。 沢水展望台から「くたみわかれ」まではほぼ平坦です。 地図をクリックすると登山ルートを拡大表示します。 −1− |
登山口となる沢水展望台から、阿蘇猫岳方面を望んだところです。 右の道が本山(ほんやま)登山道で、左方向に行くとくたみわかれです。 −2− |
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くたみわかれまでのルートは、少しのアップダウンはありますが、ほぼ平坦です。 −3− |
道路は舗装されていて歩きやすく、下草も刈り払われているようでした。 地図の里道より北側のようです。どの様な目的で作られたのかはわかりませんが、この左側が牧場になっていたのかも知れません。 −4− |
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くたみわかれの分岐に到着です。漢字では「朽網岐」と書くようですが、ひらがな表示の方が多いようです。 このあたりはかなりかなり荒れていて、立入禁止の標識もあります。 −5− |
登山道から少しはずれて、桜の植えられた公園地を上り、登山道に回り込むこととしましたが、谷川がかなり深くえぐられていました。 −6− |
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くたみわからから少し上ってきたところですが、鉄砲水の後が窺えます。 レゾネイトくじゅう近くまで流れたようで、県道も片側通行でした。 −7− |
登山道に戻り鍋割坂を登っていきますが、途中に立ち入り禁止の標識です(峠から下りてきた方向です)。 ここで立ち入り禁止となっても法華院まで引き返せるかナー、、、、 −8− |
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鍋割峠に到着です。登り始めて2時間くらい経っていました。 昔は久住の都野あたりから、牛馬に食料などを背負わせて、この峠を越え法華院温泉まで運んでいました。 −9− |
鍋割峠を下ると佐渡窪があります。連日の雨で迂回やむなしと思っていたのですが、何とか渡ることができました。 −10− |
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佐渡窪には木道がありますが、以前の増水のため一部が流されていて、少しの雨でも迂回ルートを通る必要がありそうです。 −11− |
佐渡窪から鉾立峠の登山道も、白口山の崩壊土砂が登山道まで流れ込んできていました。 仮の通路としてトラロープが張られてくれていて、登山道に戻ることができました。 −12− |
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逆光(南向き)でちょっと暗いですが、鉾立峠の手前から振り返った、佐渡窪と鍋割峠(窪んだところ)です。 遠くには祖母傾連山が見えていますが、山頂には雲がかかっています。 −13− |
登山口から3時間あまりで、鉾立峠に到着です。 前方になだらかな山が見えていますが、この山が立中山(1464.4m)です。 −14− |
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鉾立峠の向こう側には目指す法華院温泉山荘が見えています。 ちょうど昼時でもあったので、この峠で昼食を済ませました。 −15− |
鉾立峠から南西に登ると白口山。北東方向に登ると立中山です。 昼食を済まし、午後1時過ぎに鉾立峠から立中山に向かいます。 −16− |
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立中山山頂までの登山道は緩やかで大きな灌木もなく登りやすいルートです。 −17− |
登山道の両脇にはミヤマキリシマの株が多く見られ、花芽が少しずつ大きくなっているように感じました。 いくつかの株にはミヤマキリシマの花も咲いていました。 −18− |
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30分足らずで立中山の山頂です。山頂からは坊ヶつるがよく見えています。 左側は三俣山ですがあいにく雲がこの時広がってきました。 −19− |
法華院温泉山荘も眼下に見えます。何度か大雨による土石流で荒れていましたが、砂防ダムもほぼ完成しているようです。 −20− |
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立中山山頂には立派な山頂碑が建てられていました。 傍らには4等三角点「鉢の久保」の石柱も確認することができます。 また、なぜか山頂にはドラム缶が1本ありました。 −21− |
立中山から鉾立峠に戻って山荘に行くには少し時間が早いので、大船山登山道方向に降りることにしました。 −22− |
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山頂付近からすぐに灌木の中に入り込み、歩く人が少ないせいか枝が腕や顔をはじきます。 −23− |
灌木の大きな所は歩きやすいのですが、この写真のような所は少しでした。 もう少し下ったところに「鉢窪」右への分岐があり、大船山頂に登れますが、かなり荒れているようでお勧めできません。 −24− |
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灌木から抜け出して少し開けたところに出ます。鉢窪の「小広場」の北端くらいなのでしょうか。 −25− |
広場から大船山と書かれた標識に従い、灌木をかき分けて下ります。 −26− |
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下り着いたところに谷川が流れていて、おいしい水を飲むことができました。 坊ヶつるキャンプ場の横を流れる川の上流になると思います。 −27− |
谷川から少し急な道を大船山登山道の方向に上ります。 こちらの道も灌木の中で、合流点近くまで周りはほとんど見えません。 −28− |
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右に登ると「大船山」、左に下ると「坊ヶつる」の標識があり、大船山登山道に出たことがわかります。 −29− |
大船山登山道から振り返った立中山への入口です。 ここに出てきたのが午後3時頃でしたので、立中山から1時間くらい経っていると思います。 −30− |
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大船登山道に出た頃から雷がひどくなり、雨も降り始めたので、カッパを着込んで下りることにしました。 −31− |
分岐から雨の中を4、50分ほど歩いて平治岳との分岐に到着です。 雨はあまりひどくならず、少し小降りになってくれました。 −32− |
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土曜日でもあり、坊ヶつるには多くのテントが張られていました。 朝9時から7時間近く誰にも会うことがありませんでしたので、人懐かしくキャンパーに話しかけました。 −23− |
坊ヶつるキャンプ場の横の川岸には、玖珠川(筑後川)の源流の碑が建てられています。 この先にも川がありますがその川は法華院温泉方向からの川です。 −34− |
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坊ヶつるから木道を歩いて法華院温泉に向かいます。 右側には吉武からの道路(林道)が延びてきていて、山荘の食料などはこちら側から搬入しているようです。 −35− |
午後4時過ぎ法華院温泉山荘に到着です。 石ででき大きな登山靴のモニュメントが作られていました。「脚下照顧」とは自分の足元をよくよく見よという意味のようです。 −36− |
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法華院温泉山荘の受付です。売店があり宿泊者でなくても500円で温泉に入れます。 今夜はここに宿泊です(一泊2食8500円)。 −37− |
温泉に入り、部屋に戻ると大きな雷鳴と激しい夕立が来ました。 一時間ほどでやみ、日の差す大船山には虹も出ていました。 −38− |
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ミヤマキリシマのこぶ(食べたことは?) | 登山口付近でハガクレツリフネ | 坊ヶつる木道横にシラヒゲソウ | 鉾立峠付近のママコナ |