竹田市久住町 黒岳(高塚山)(1,587m)
2007/11/17
 大分県竹田市久住町と由布市庄内町との境界付近にある黒岳は、標高の一番高い高塚山(1,587m)のほか天狗岩(1,550m)や由布市側の前岳(1,334m)、上台(じょうだい)など五つのピークがあって、遠くから見ると山全体が黒く見えるので「黒岳」と呼ばれているようです。竹田市方面からはお多福のお面を上に向けたような形に見えるので「おたふく山」とも呼ばれています。前岳山頂に3等三角点があって、点名は「黒岳」となっています
 一昨年の10月にも高塚山に登りましたが、今回も竹田市側の岳麓寺から登りました。広域農道の七里田温泉近くから岳麓寺方向に入り込むと、岳麓寺牧野道入り口付近に自家用車を10数台止めることができる駐車場があります。
 登山口は大船山の岳麓寺登山道と重なっていて、有氏(ありうじ)牧野道と交わる柳水分岐から黒岳原生林の中を歩いて風穴へと向かいます。牧野道は舗装されているのですが距離が長いので下りはかなり堪えます。牧野道のはじめと終わりには放牧牛が出て行かないように柵があるので、登山者は脇を通り抜けて登っていくことになります。
 牧野道が終わって少し登ると有氏からの登山道と交わり、直進すると黒岳原生林に入ります。途中開けた窪地からも黒岳の天狗岩が目の前に見えます。風穴で一休みし、急坂を一気に登り切り、アシビやシャクナゲの株が見えてくると少しなだらかになります。さらに登っていくと天狗岩との分岐に出て、右に行けば天狗岩、左が黒岳最高峰の高塚山となります。岳麓寺の駐車場から高塚山山頂まで休憩を含め2時間40分ほどかかりました。


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私の評価 登山道 標識整備 山道展望 山頂展望 草花自然 運動量等 周辺整備 温泉施設
★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★★
黒岳(クリックして大きく)  湯平から阿蘇野を経て久住町方面へ抜ける広域農道があり、最近由布市庄内庁舎付近からも接続して県道を通らずに岳麓寺まで行けるようになりました。 かなり標高の高いところを通っているので、景色も良く、一度通って見るのも良いでしょう。地図をクリックして拡大

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 岳麓寺の神社前を少し過ぎたところに広場があます。このあたりに10数台の自家用車を止めることができます。(登山口から振り返った写真です)


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 登山口の駐車場から先は牧場専用の道路(牧野道)で、一般車両は通ることはできません。


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 橋を渡って少し行くと牧場入り口の柵があり鍵がかかっています。
 放牧牛が出て行かないよう柵の横には人間一人が通れる狭い通路があるのだですが、、、、、


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 二つめの橋を渡って何度か大きなカーブを登っていくと直線的な上りとなります。
 このあたりから左側には久住高原が見えています。


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 展望が開け前方に祖母山や傾山が見えるカーブのあたりで放牧している豊後牛に出会いました。
 一昨年よりは牛の頭数が少ないようにも感じました。


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 ススキの穂が銀色にまぶしく朝日に照らされ、底霧が立ち上っていくなか、遠くに祖母山(右端)と傾山(左端)などが見えています。


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 大きなカーブを回り込むと前方に大船山の山頂付近が見えてきます。
 道路脇の草むらにはリンドウやヤマラッキョウの花が咲いていました。


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 牧野道の舗装が一度切れる頃になると前方に黒岳の山頂付近が見えてきます
 天狗岩が一番高く見えますが、左端になる高塚山の方が30m程標高が高いようです。


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 牧野道は途中分岐が一度ありますが直進し、牧野道を歩ききると広場になっていて、鉄条網の張られた柵があります。
 この柵から向こうは別の牧場(有氏牧場)となるようです。


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 山道に入るとすぐ上りとなり、足場も岩がゴロゴロしていてあまり良くありません。
 しかし、このあたりは紅葉がまだ残っていてきれいで、振り返ると歩いてきた牧野道がよく見えます

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 下から見上げる紅葉は真っ青な秋の青空をバックにとても美しいです。
 モミジのほかハゼの木やナナカマドの紅葉も真っ赤でした。


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 坂道を登り切り少し歩くと有氏牧野道から来た登山道と合流する柳水分岐点があります。
 ここから左に登っていくと鳥居窪や中川入山公のお墓などを通って大船山の山頂に出ます。

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 直進していくと黒岳の登山道ですが、先頭が少し道を間違えて引き返してきました。
 平坦な道でなく、小さな谷を越えていくルートが正しいルートです。


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 柳水分岐点の先の登山道の真ん中に放牧牛がいたのにはびっくりしました。
 怖がらせないように牛の脇を通らせてもらいました。


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 少し歩くと日陰の水たまり後には霜柱が立っていました。
 放牧牛もこのあたりには小さな水場があるので登ってきたのでしょうか。


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 灌木の中をくぐり抜けると窪地のような広場に出て、目の前に大きな黒岳の山頂付近が見えてきます。



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 再び灌木の中に入り、黒岳の原生林の中を歩くようになります。
 何度かアップダウンを繰り返し風穴へと向かいますが、風穴の少し手前付近では大船山からの土石流が広がっていました。


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 柳水分岐から風穴までの間には白水鉱泉側への分岐が何度かありますが、大船山への分岐があると風穴は近く、折り重なった岩の上を歩くようになります。


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 風穴にたどり着き各人が休憩する中、風穴に入る人や内部を写真に納める人も多いです。
 一休みしてこれからの直登に備えたいところです。


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 風穴から高塚山への上りは石がゴロゴロしていて歩きにくいです。
 最近はロープも何カ所かに設置されているので、落石を起こさないよう注意して登りたいです。

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 このあたりの紅葉は盛りを過ぎ、ほとんどが枯れ枝のようになっていました。
 アシビやシャクナゲなど常緑樹が見えてくると、登山道は平坦地になる場所に近くなります。


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 あえぎながら登る中、急坂で振り返ると、少し残っている紅葉の向こうに大船山の山頂付近が見えています。



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 一度平坦になり再度登ると天狗岩との分岐に到着します。
 荷物を置いてこの日は高塚山へと向かいました。天狗岩との標高差は30mくらいだと思います。


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 山頂付近になると大きな岩がゴロゴロしてきますが、回り込むとミヤマキリシマなどの株も多くあります。



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 山頂手前からはミヤマキリシマなど灌木の背丈は低くなり目の前が開けて展望が良くなります。
 振り返るとすぐ近くに山頂付近が岩場の天狗岩があって、祖母傾山山系が遠くに見えます。


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 黒岳の各ピークの中で前岳のみ三角点があって、一番高い高塚山には1,587mの標高点が地図にはあります。黒岳の山頂碑もいくつか立てられていました。


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 山頂北西側にはすぐ隣の大船山のほか三俣山や平治岳などが目の前にそびえていて、長者原から遠く由布岳まで展望できました。


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牧野道にはグミの実がたくさん  マムシグサの実も赤くなっていました  ムラサキシキブの実の色も鮮やかです 牧野道の脇に咲くリンドウ
2011/12/5一部修正
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