豊後高田市 中山仙境(高城)(316.9m) |
以前国東市国見町の鷲巣岳に登った時、南側の山々を見ると耶馬溪のような岩肌が続く山並みがあり、そのあたりが中山仙境だと聞いていたので、機会があれば登ってみたいと思っていました。 この日、妻が真玉温泉のスパランド真玉で会議があるとのことで、自家用車で一緒に出かけその間に一人で登ることにしました。この時期の中山仙境は登山シーズンとはなっていないようですが、冬枯れの山もまた趣があるのではないかと尻付山、ハジカミ山の横を通り、前田地区の登山口に出ました。 前田の登山口には駐車場がないので、中山仙境の案内板のある霊仙寺近くの夷谷休憩舎のあたりから登ることにしました。折からの寒波で時折小雪も舞い、強い風が吹いていたので心配したが、あまりひどくならずに山頂まで登ることができました。 圧巻は登り初めて30分くらいの所にある無明橋です。橋の付け根まで進んで下を見下ろせば千尋の谷で、膝がガクガクと震えてきます。景色もすばらしいのですが、ここはぐっと生唾を飲み込んで身を低くしながら渡りました。 登山道は整備されていて岩場には必ずクサリも設置されていますが、山頂(高城)の前後の尾根はナイフエッジで風が収まるのを待ってから渡るほどでした。これから新緑の時期、益々すばらしい景色が楽しめると思うので、一度は登っていただきたい山だと思います。 |
私の評価 | 登山道 | 標識整備 | 山道展望 | 山頂展望 | 草花自然 | 運動量等 | 周辺整備 | 温泉施設 |
★★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
中山仙境は国道213号線の旧香々地町役場付近から県道653号小河内香々地線を7km程南下した、夷地区にあります。 地図をクリックして周辺の拡大地図 −1− |
登山口は前田地区の三叉路と下坊中地区の霊泉寺前からとにありますが、駐車場もある夷谷休憩舎の所から登ることにしました。 −2− |
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休憩舎をくぐり抜けたところに中山仙境登山口の標識があり、河川プールのあった河原に下りていきます。 −3− |
河川プールは改修中なのか形を確認することはできませんでした。 堤を渡って対岸に取り付くと尾根に延びる登山道があります。 −4− |
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登山道は整備されていて、歩きやすいです。 この時期中山仙境は登山シーズンではないので登る人もなく、落ち葉を踏みしめながら小雪が舞う中を登りました。 −5− |
10分ほど登ると尾根が見えてきて、今までの茂みの中の歩きより周りが明るくなってきます。 −6− |
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整備されていない登山道も足もとはわかりやすく、目印のテープも随所に巻かれていて登山道に迷うことはないと思います。 −7− |
12、3分で前田から来た尾根道と合流し、この先は尾根をアップダウンしながら高城に登っていくことになります。 登山道のあちこちにお地蔵さんが祀られていました。 −8− |
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緩やかに登っていくのですが、途中の岩場には真新しいクサリが取り付けられていて、安心して登ることができます。 −9− |
尾根道の西側には、時折以前登ったハジカミ山と尻付山が見えています。 この山の麓の田んぼに二つに割れた大きな岩があり、今回はしめ縄が張られていました。 −10− |
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上ったり下ったりの繰り返しですが、随所にクサリが張られているのでこのあたりは難なく登ることができます。 −11− |
尾根道の一部も歩きやすく整備されています。 この時期ですと、尾根道の木々の間からからハジカミ山の山頂付近などを望むことができます。 −12− |
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北側の国東市との境界の山肌も耶馬溪のような岩肌で、その向こう側には鷲巣岳も見えています。 −13− |
20分ほど登ると段々と尾根道が狭くなり、クサリ場も長くなってきます。 そそり立つような岩もあり、回り込みながら登っていきます。 −14− |
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尾根の両端からの落ち込みが深くなり、風が強くなってきたので注意しながら登って行きました。 もうすぐ無明橋がある頃だと思いながら登ります。 −15− |
あたりが開けてくると、目の前に二つの石を組み合わせただけの石橋が谷間に架かっています。無明橋です。 左側に落ちれば奈落の底です。風が収まるのを待って屈みながらやっと通ることができました。 −16− |
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無明橋を越えて岩場に出ると谷間の向こうに高城のピークが見えてきました。 手前の谷間をどのようにわたるのかと思いながら尾根道を進みます。 −17− |
高城の手前で大きく下り込み、小さな石橋を渡って回り込みながら登っていきました。 この先にもお地蔵さんが祀られていますが、山麓にある霊仙寺が勧進したもののようです。 −18− |
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すぐに山頂かと思いましたが、もう一度両脇に樹木のある尾道に出ました。 このあたりも北側の展望が良く、眼下の集落なども見えてきます。 −19− |
樹木のない岩場に出るとピークの高城は目の前です。 クサリ場の上に石碑が立てられているのが見えます。 −20− |
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中山仙境のピーク高城(316.9m)に到着しました。 石碑には「天照皇大神」と書かれておいて、傍らの祠には弘法大師像が祀られていました。 −21− |
山頂を少し過ぎた登山道の途中で、周りの岩山や景色を楽しみながら昼食を取り、上坊中付近の県道に降りることにしました。 −22− |
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山頂から先はナイフエッジの登山道が多く、どちら側も深い谷間になっています。 周りの景色もすばらしいのですが、足もとをしっかり確認しながら前に進まなければなりません。 −23− |
クサリを伝って降りると、崖づたいにクサリのある登山道があります。 右側は深い谷になっていますが、その向こうの岩場などの景色もすばらしかったです。 −24− |
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下っていくと隠洞(かくれうと)と呼ばれる洞窟があって、板張りの社の奥には4組ほどの弘法大師像が祀られていました。 −25− |
隠洞を過ぎると木立の中を急激に下っていき、やがて杉の植林地に出ます。 このあたりはアオキの木が多く茂っていました。 −26− |
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少し竹林があり、杉の植林地が平らになってくると県道は近いようです。 河川プール側に比べると登山道はあまり整備されてなく、雨が降った後などはぬかるむかも知れません。 −27− |
坊中の登山口に降りてきました。河川プールから登りはじめ途中で昼食を済ましても、かかった時間は1時間40分足らずでした。 前田からだと2時間半ぐらいの行程でしょうか。 −28− |
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坊中の登山口付近では道路の改修工事が進んでいて、夷谷温泉方向に向かう道が整備されていました。 −29− |
登山口付近にある霊仙寺は天台宗のお寺ではありますが、弘法大師にまつわるお地蔵様を中山仙境にお祀りしているようです。 −30− |
2012/11/14一部修正